2006年01月30日

おすすめします 辺見じゅん「男たちの大和」「女たちの大和」

東映配給映画「男たちの大和」が上映されています。この映画の原作は「男たちの大和」「女たちの大和」といいます。辺見じゅんさんの手によるこれらの本は、ハルキ文庫より「男たち」は1983年出版されたものに加筆し2004年8月刊行、「女たち」は1994年に出版されたものに加筆し2005年9月刊行され、題名変更したものです。脚本はしっかりしたものであり、映画もしみじみと考えさせられる内容となっており、原作をよく噛み砕いた努力がうかがわれます。
「女たちの大和」の解説で保阪正康さんは、次のように述べています。「本書によって明かされているそれぞれの人生を、著者は『時間』と『空間』を超えて語っている。そのことに気づいたとき、私たちは真に国家によって強制的に死を強要された人達の苦しみを、そして彼らを送った家族たちの悲しさを理解できるはずである。」(UT)
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2006年01月19日

おすすめします 「ディープ・スロート 大統領を葬った男」

ワシントン・ポスト記者のボブ・ウッドワード氏の本、「ディープ・スロート 大統領を葬った男」が、文芸春秋(2005年10月刊 定価本体1762円+税)より翻訳として出版されました。アメリカで1972年6月17日に起こった「ウォーターゲート事件」は、現職大統領による他党派民主党の盗聴未遂事件ということが明らかになりニクソン大統領の辞任(1974年8月9日)にまで至る大謀略事件でした。
 当時なりたて記者だったウッドワード氏ともう少し先輩のカール・バーンスタイン氏の両記者が事件解明に先頭を切る働きをしました。そのときに通称「ディープ・スロート」と名づけられた情報提供先が決定的な役割も果しました。
 2005年5月31日の米雑誌ヴァニティ・フェアが、ディープ・スロートの正体を明かす記事を掲載、30数年ぶりにその身元がはっきりしました。そのことをうけての彼と接触していたウッドワード氏がその経過内容を、この本で公開することとなったのです。情報源の秘匿の難しさ大事さを、面白くわかりやすく理解させるものとなっています。(UT)
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2005年12月14日

おすすめします。「生協の白石さん」

ある大学生協の店舗のひとことカード回答掲示板が、その回答の内容のユニークさで学生に評判となり、ブログで学生が紹介、あっというまに世の中に知れ渡ることとなりました。11月に講談社から「生協の白石さん」(税込み価格千円)として出版され、短期間で60万部をこすベストセラーに。ひとつは、学生たちや回りのひとたちが、その白石さんのプライバシーを守り通しており、その姿勢は本にも現れています。実在する人に対する温かな思いやり、それも愛情あふれる親身な回答への感謝の気持ちのあらわれかもしれません。ひとことカードの質問や要望とそれに対する回答、「どんなものでも、これは無理だとあきらめず、なんとか実現させようという立場」(該当大学生協専務理事の言)が見事しめされています。
今年の「漢字」(日本漢字能力検定協会)が決まり、12日京都の清水寺で森貫主によって揮毫されました。それは「愛」、愛にあふれた「生協の白石さん」おすすめします。(UT)
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2005年12月05日

おすすめします 「戦争と文学」

「戦争と文学 −いま、小林多喜二を読む」(本体1905円+税、発行白樺文学館多喜ニライブラリー、発売本の泉社2005年7月刊行)という本が出版されています。著者伊豆利彦氏は、近代文学研究者として長く仕事をしてきました。これまでの小林多喜ニに関して発表したきたものに書き下ろしも加えて、構成したものです。伊豆氏は多喜ニとの出会いをこう語っています。「1926年に生まれた私は多喜二についてその名も知らなかった。私が知っていたのはアカはこわいということだけだった。戦後になって、はじめて戦争に反対して生命を犠牲にしてもたたかった作家がいたことを知り、驚き、感動したのだった。(はじめに)」敗戦後、目と耳をふさがれていたことがわかって、ショックを受けた気持ちが素直に表明されています。やさしく読める本ではありませんが、著者の思いがあふれた内容です。(UT)
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2005年09月13日

おすすめします 森本忠夫「マクロ経営学から見た太平洋戦争」

著者の森本忠夫さんは1926年生まれ、戦時中は海軍航空隊員、戦後は経済人として活躍。そのかたわら経済人としての体験からの著作や、戦争をふりかえった著作を表してきました。今回,1985年に出版した「魔性の歴史」を、戦後60年を機に新書版としたものです。前題の「魔性の歴史」とは海軍軍人米内光政が友人にあてた手紙の中からの言葉を借用したものだそうです。日本人が昭和史の中で、15年の長い歳月にわたって、アジアを中心とした世界に暗黒の世をつくりだす主役として登場した時期をさすようです。PHP新書(税別950円)としてコンパクトな体裁ですが、濃い内容がぎっしり。いかに愚劣な戦争に突き進んでいったか、無謀な行為を行ってきたかを、説得力ある筆致で訴えています。(UT)
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2005年09月05日

お勧めします 小菅正夫「命のメッセージ」

旭山動物園園長小菅正夫さんの初の語り下ろしが、出版されました。「旭山動物園園長が語る 命のメッセージ」(竹書房 2005年8月刊 1365円税込)です。小菅さんは問いかけます。「今、ほかの人の命も、自分の命も大切にできない子供たちが増えています。これは、人間だけを特別視し、人々の暮らしから人間以外の動物を遠ざけてきた結果ではないでしょうか」と。そして子供たちがインターネットに無批判にたよりすぎることへの警鐘も鳴らしています。味わうべき発言ではないでしょうか。カムイミンタラアーカイブズには旭山動物園の特集もあります。それもご覧いただければ小菅さんの広い視点視野も、いっそう身近になるのでは。(UT)
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2005年08月11日

おすすめします  青木冨貴子「731」

在米ジャーナリストの青木冨貴子さんの著作「731」が、このたび新潮社より出版されました。戦前の日本軍の中国での行為の暗部に、「731部隊」があります。関心を持った著者による息の長い調査の中、新資料も発見、新しい角度でほりさげたものです。
  青木さんは、かってカムイミンタラ2002年11月号(通巻113号)に、随想をよせられました。その随想「FBIはなぜテロリストに敗北したのか」は、カムイミンタラアーカイブズで読むことができます。新潮社ISBN:4103732059(2005/08/04)価格:¥1,785(税込)(UT)
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2005年06月23日

おすすめします 荷宮和子「声に出して読めないネット掲示版」

荷宮和子さんの「声に出して読めないネット掲示板」(中公新書ラクレ2003年12月刊 税抜き価格740円)、題と表紙カバーでの紹介文に目をひかれ、手にとることになりました。いわく「誹謗中傷罵詈雑言。殺伐とした国・日本の殺伐とした巨大匿名掲示板。インターネットに寄せられた膨大な声を”女子供評論家”の著者が読み解く。あなたは『ネット向き人間』か否か」「2ちゃんねる」の匿名発言に関しての分析です。独特の表現さえまかりとおっている巨大掲示板の概要特徴を門外漢にも要領よく教えてくれました。そしてその横行している殺伐さに、彼女なりに切り込んでいます。あの誹謗中傷発言はどこからくるものか、考えてみようというきっかけは与えてくれました。そして、すべてを否定的に切り捨ててもいけないのではという気持ちも。私に「2ちゃんねる」がかかえた問題も気づかせてくれました。(UT)
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2005年06月02日

おすすめします 「未来をひらく歴史」

このたび高文研から日本・中国・韓国の研究者・教師の共同編集・執筆した3国の近現代史入門書「未来をひらく歴史 東アジア3国の近現代史」が出版されました。(税込価格 1680円)
3国同時出版で、中国は中国社会科学院社会科学文献出版社、韓国はハンギョレ新聞社です。中国の1842年の南京条約による開港をスタートとする3国の現在にいたる近現代史をほりさげてまとめています。2002年以来国際会議を重ねての労作です。「自国民中心の歴史は、21世紀には通用しない」とする日中韓3国共通歴史教材委員会の気持ちが伝わる内容となっています。(UT)
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2005年04月11日

おすすめします 原田宏ニ「警察内部告発者」

ウェブ版1号ずいそうに寄稿いただいた原田宏ニさんが、「警察内部告発者」(講談社 05年3月 税込み価格1785円)を出版されました。♪今「明るい警察を実現する全国ネットワーク」代表として活動されている原田さんですが、なぜ、昨年2月警察の裏金問題を実名告発したのか、悩んだ中でのその動機を明らかにしています。そしてさらに根の深い問題にも踏み込んだ内容になっています。現場が裏金作り、上とそのとりまきの裏金利用、これまでの闇が、どんどん白日にさらされていくものとなりました。(UT)
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2005年03月10日

おすすめします 小檜山博「ぼくの本音」

小檜山博さんの最新エッセイ集(柏艪舎(はくろしゃ) 2004年10月刊 税込1600円)です。これまでいろいろなところに発表したエッセイを、4章に分けて登場させています。小檜山さんの個性、ものの考え方を知らせるものとなっています。
「4 ぼくの本心」に、【カムイミンタラ2002年11月号特集】の『神田日勝記念館』に寄稿された「絵を感じるとき」が、「神田日勝の絵」ということで収録されています。また、神田日勝記念館館長である小檜山さんの日勝についての文章を、他にも収録されています。開拓農民の神田日勝と、開拓農民の息子だった小檜山さんの、深い思い入れがうかがわせます。(UT)
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2005年02月14日

おすすめします 庄子茂「鵬(おおとり)の歌」

弘前大学名誉教授の庄子茂さんが、津軽書房より「鵬の歌 弘大勤務三十六年の回顧」(2004年11月発行 税込1680円)を出版しました。そのなかでも1970(昭和45)年4月からの「岩岡問題」を埋もれさせたくないと、とくに詳述しています。体育の岩岡教官が、教養部学生に対し起こした問題です。成績が問題とされ、体育の単位を与えられなかった9名は、前年の全共闘派学生の大学本部占拠に対し反対の先頭にたったものたちばかりだったのです。この問題はどう解決にむかっていったのでしょうか。渦中にいた著者の思いが、「岩岡問題」を歴史的事実として蘇らせました。(UT)
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2005年01月25日

おすすめします 佐々木譲「うたう警官」

佐々木譲さんの小説「うたう警官」(角川春樹事務所 1890円税込)、北海道警察を舞台にしています。北海道警察の婦人警官が殺害される事件が発生、容疑者がまた警察官であり、しかも、彼は北海道議会百条委員会で証言予定者でした。道議会で道警の裏金問題に関しても質問予定されているようであり、道警トップは、百条委員会出席前に少なくとも逮捕してしまいたいという姿勢。
はたして決着はどうなるでしょう。手に汗にぎるストーリー展開です。近未来小説なのでしょうか。なお、「うたう」というのは、警察に不利益なことを外部に発言することにも使われる言葉だそうです。(UT)
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2004年12月29日

おすすめします 鈴木喜三夫「北海道演劇1945−2000」

 北海道の演劇活動に長くたずさわってきた、鈴木喜三夫さんの手による北海道演劇の通史です。膨大な資料経験を踏まえ、全体に暖かく目を配るものとなっています。ライフワークとしての取組にふさわしい充実した内容です。(発行 北海道新聞社 定価2381円+税)
 さらに視野を広げた提言も行っています。
 「はじめに」の中で、21世紀の北海道の演劇にとっての課題として、「アイヌ民族のユーカラと北海道演劇を結ぶ」(5ページ)ということを問題提起しています。
 しかもこのことは、問題提起にとどまらなくなりそうです。
 「あとがき」(317ページ)で、ユーカラ劇「天駆ける英雄の物語」が50日のロングラン公演になったと聞き、2004年5月阿寒湖畔へとびました。アイヌ民族自身が自らつくった芝居に感動し、可能性が開けてきたことを、感慨をこめて述べています。
 余談ですが、カムイミンタラ1993年3月号の表紙が舞台写真、242ページに資料写真としてそれが掲載されています。

2004年ありがとうございました。
皆様、よいお年をおむかえください。(UT)
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2004年09月03日

おすすめします 今井紀明「ぼくがイラクへ行った理由(わけ)

「この本はぼくと近い10代や20代に読んでもらうことを前提にまとめていった。その願いは何度も述べるが、『社会的な関心をもってほしい』ということに尽きる。強制ではなく、自由な批判とともに、この本を読んでいただければ幸いである。」(まえがき) 4月にイラクでの日本人人質となったおひとり、今井紀明さんが、本を出しました。「ぼくがイラクへ行った理由(わけ)」(コモンズ 2004年7月刊行 税別1300円)です。1985年札幌生まれ札幌育ち、高校を卒業したばかりの今井さん、どうしてイラクへ行ったのでしょう。高校時代は、数学の先生に「いまいぃ、地球を救うより、自分を救えよぉ」と嘆き悲しまれたという今井さん、中学時代は本もろくに読まなかったとか。どうしてウラン劣化弾に着目していくことになったのでしょう。率直に語ることで、関心を広げていく経過よくわかるものとなっています。 (UT)
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2004年08月11日

おすすめします 野原由香利「牛乳の未来」

野原由香利さんの「牛乳の未来」(講談社 04年4月刊行 税込1,680円)、おすすめします。
北海道の乳牛飼育に関して豊富な事例を登場させ、飽かせることのない内容です。それだけしっかりした取材と野原さんの思いが伝わる好著となっています。北海道の酪農の現在と未来について、刺激的な提起も行っていました。カムイミンタラ既刊では、北海道の農業や酪農に関しての特集をとりあげてきました。1985年9月号(第10号)「中札内・人づくり、土づくり」(カムイミンタラ.netで公開済み)、1989年5月号(第32号)「わたしの歩んだ道 佐藤 貢」(カムイミンタラ.netで公開済み)、1996年9月号(第76号)「マイペース酪農交流会」、2003年9月号(第118号)「地域の自立をリードする浜中町農業協同組合」、などです。あわせて読んでいただければ、牛乳の未来についていっそう関心も高まるのではないでしょうか。(UT)
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