佐々木譲(ささき・じょう)さんが、書き下ろし小説「警察庁から来た男」を角川春樹事務所からこの12月出版しました。本体価格1600円+税です。
北海道警察本部を舞台にした3部作の2作目というふれこみです。1作目は「うたう警官」、警察小説に新境地を開きました。「うたう」とは、警察関係者が警察に都合の悪いことを発言すること、組織内の「常識」では忌み嫌われることを意味します。現職警官が北海道議会百条委員会で「警察裏金」問題の証人として告発証言することになります。あわてふためく道警トップのキャリアたち。そのとき婦人警官がなんと警察のアジトで殺されるという事件が発生しました。このふたつのことが絡んで筋は展開していきます。結果だけ言えば、殺人事件は解決され、証言は実現します。(現実の北海道議会では「警察裏金」に関する百条委員会はいまだ実現していない出来事です。フィクションでの道議会は、現実よりすすんだ議員たちが多数派で活動しているようです)
2作目「警察庁から来た男」は、北海道警察本部に問題あるのではないかと見た警察庁が重い腰を上げて、監察官を派遣します。その監察官藤川春也がその監察に要員として起用したのが、「うたう警官」で「うたった」津久井卓(つくい・すぐる)巡査長でした。監察官はどうして彼を起用したのでしょうか。
証言後の徹底した冷や飯処遇(これはありそうな話です)にめげない津久井巡査長たち(複数の意味は話でご確認ください)が、また活躍するという、「うれしい話」になっています。難しく考えず楽しく面白く読める内容です。結末のさわやかさは、佐々木さんの警察と警察官に対するまっとうな愛情がひしひしと感じられます。元気な方、元気になりたい方にとくにおすすめしたい本でした。
「うたう警官」を読んでいない方もはいりやすい内容です。さかのぼって「うたう警官」を読むのもよし、先に「うたう警官」を読んでから「警察庁から来た男」を読むのもよし、というのもにくいことではありませんか。
間違いなく3作目への期待は高まりました。
以上 (UT) 061226
2006年12月26日
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道警シリーズ第三弾 佐々木譲著「警察庁からきた男」
Excerpt: ついこの間読んだ「制服捜査」なかなか良い駐在さんの小説だったなぁ・・・と感慨に浸ったいたら、道警シリーズの新作が出たということで早速読んでみました。佐々木譲著「警察庁から来た男」の感想で
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Tracked: 2007-05-12 09:55
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前作に匹敵するほど面白方です。
ぐいぐい引き込まれて、大満足の一冊でした。