2006年06月05日
お勧めします 竹中千春「世界はなぜ仲良くできないの?」
明治学院大学国際学部教授竹中千春さんが、「世界はなぜ仲良くできないの?−暴力の連鎖を解くためにー」(阪急コミュニケーションズ 2004年6月刊 本体1600円+税)を出版しています。2年たった今春、私も読む機会がありました。「逆説的ですが、(アフガニスタンの)地域社会の暴力のレベルは、2001年の戦争以前より高まりました。アメリカから多額の軍事援助が流れ込み、大量の兵器が持ち込まれたからです。」(181ページ)最近の報道では、今アフガニスタンは、また米軍に対してあるいは地元の勢力の中での流血の事態が多発する状況になっているようです。先を見通した判断と受け止めました。竹中さんは、「安全で豊かな社会」にいる人も含めた多くの人々が、「あ、痛い」と感じて他人の痛みを共有してほしいこと、それからの仲間意識がつくられていくことを、望んでいます。幅広い見識体験からの温かなメッセージがこめられた内容の本です。(UT)
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック