カムミンタラ1986年5月号特集は、三浦綾子さんのインタビュー「時代とわたし」です。アーカイブズで読むことができます。
今回、その英語版を作成、ウェブマガジン カムイミンタラ のホームページでも公開といたしました。それにいたる経緯は以下のとおりです。
いままでパンフレット(日本語)を作成し、三浦綾子記念文学館に提供、来館者へのサービスのひとつとさせていただいてきました。それを目にした韓国の方(日本語に堪能と思われます)が、ハングル版をつくりたいと文学館に申し入れたそうです。昨2006年秋、文学館評議員の馬場さんから、そうした人がいるが当方として了解するかどうかの投げかけありました。韓国の人が内容に関心を持ってくれたことで、内容は今に通じているし、日本だけにとどまらないものがあるかもしれないと、びっくりしたものです。了解するし、パンフレット作成の印刷などの協力も必要があればしたい答えておきました。
文学館の案内リーフレットは、そういう形で、ハングル版がつくられ活用されているそうです。
改めて、その話の進行度合いを馬場さんに聞いたのが、今年5月でした。まだ翻訳は終わっていないようだとの返事でした。それなら、別に英語版をつくってもよいのではということが、二人の意見で一致しました。
文学館より三浦綾子ファンで札幌在住の米国人デボラ・デビッドソンさんを紹介され、翻訳をお願いしました。たいへん前向きに取り組んでいただき、8月1日印刷の英語版のパンフレットとなりました。
あわせてウェブマガジンでも公開しようということで、平行した取り組みとなりました。パンフレット、ウェブマガジンで、三浦綾子さんへの理解と関心が高まることに少しでもお役にたてばこれにまさる喜びはありません。
北海道への観光客もますます多国籍になっています。国際化するなかで文学館として、英語、中国語、ハングルなどでの解説を充実させようとしています。カムイミンタラ特集の英語版パンフレットも、その動きに呼応する支援となるようです。
以上 (室長) 070731
2007年07月31日
2007年07月30日
三浦綾子記念文学館を訪問しました。
7月26日、旭川市の三浦綾子記念文学館を訪問しました。隔月刊誌カムイミンタラ1986年5月号特集が故三浦綾子さんへのインタビュー「時代とわたし」でした。パンフレットに仕立て直し、文学館へ提供することをこれまで行っていました。今回英語版も作ることとなり、作業が進められていました。最終段階となったため、文学館関係者への報告と打ち合わせもあって、訪問したものです。
当日おられた三浦光世館長他の方々にお会いしました。直接の刊行物や著作ではなくても、英語版でのパンフレットがまもなくということに、館長他喜んでいただきました。
文学館も来年が10周年、それにむけてのまわりからの支援のひとつにはなりそうです。経過などについて、できあがった時点で改めてここで報告とさせていただきます。
以上 (室長) 070730
当日おられた三浦光世館長他の方々にお会いしました。直接の刊行物や著作ではなくても、英語版でのパンフレットがまもなくということに、館長他喜んでいただきました。
文学館も来年が10周年、それにむけてのまわりからの支援のひとつにはなりそうです。経過などについて、できあがった時点で改めてここで報告とさせていただきます。
以上 (室長) 070730
2007年07月13日
おすすめします 漫画「神聖喜劇」
大西巨人(おおにし・きょじん)の小説「神聖喜劇」は、戦後25年かけて執筆され、400字詰め原稿用紙4700枚分の分量という長大なものだそうです。しかも、主人公のひとりの兵隊の3ヶ月の軍隊生活を描いたものですが、とにかく複雑で入り組んだディスカッションドラマの構造で、なかなか通読できるものではないそうです。高い評価を受けているそうですが、広く読まれているとはいえません。私にとっても作者名と題名だけはかろうじて知っている小説で、手をだそうなどまったく考えたこともないものでした。
2006年5月がら今年春ににかけて、漫画「神聖喜劇」が幻冬舎より発行されました。分厚いソフトカバー版全6冊の構成です。大西巨人氏の了解と監修のもとに、岩田和博氏が企画発想しセリフの選択も担当、のぞゑのぶひさ氏の漫画で、10年がかりで実現することとなりました。
たまたま漫画版第1巻を手にし、最終巻第6巻まで通読する機会がありました。私にとっては、漫画版でさえ、長大でいりくんでおり、長い難しいセリフについていくのは大変でした。漫画であらすじとポイントのいくつかがわかったとはいえ、原作の小説に取り組もうということにはつながりませんでした。
しかし、目を開かれる思いを与えてくれた漫画「神聖喜劇」からしても、原作は読みこなせる人にとってまことに手ごたえのある小説であることは間違いないようです。漫画ばかりでなく、小説ももっと読まれてほしいものだという気持ちはしっかり刻み込まれました。
漫画版神聖喜劇(原作もそうなのでしょう)は、太平洋戦争のはじまった1ヶ月くらいあとの1942(昭和17)年はじめからの3ヶ月、長崎県対馬要塞での新兵東堂太郎(24歳)の遭遇した事態と彼の対応を中心にすえた内容です。私見ですが、戦前の日本軍隊の「いびつさ」を、徹底的に告発するものとなっているところが、特色といえば特色、特徴といえば特徴と思われます。
第1巻で中条省平氏は、「神聖喜劇」は、ミステリーであり、冒険小説であり、恋愛小説であり、ユーモア小説であり、思想小説であり、そうした側面をすべてひっくるめて、バルザックのいう「人間喜劇」であると言っています。そして漫画はその醍醐味をみごとに浮き彫りにしているそうです。
私は、出だしから緊迫することになっていった、東堂と上官たちの「知りません」「忘れました」に関するやりとりが印象に残りました。新兵に「忘れました」と答えさせなれさせていくやり方に疑問を持ち、「知りません」と答えたことから質問していくことになりました。回答に対して「知りませんの禁止」と「忘れましたの強制」は、きちんとした基準規範にも根拠のないものであることが明らかになっていくのです。それでいてその間違いを正さないところが「軍隊」なのです。
話の面白さ、漫画の面白さをひさしぶりにたんのうする機会となりました。難しいセリフをかみくだこうと努力するのも面白いものでした。
以上 (UT) 070713
2006年5月がら今年春ににかけて、漫画「神聖喜劇」が幻冬舎より発行されました。分厚いソフトカバー版全6冊の構成です。大西巨人氏の了解と監修のもとに、岩田和博氏が企画発想しセリフの選択も担当、のぞゑのぶひさ氏の漫画で、10年がかりで実現することとなりました。
たまたま漫画版第1巻を手にし、最終巻第6巻まで通読する機会がありました。私にとっては、漫画版でさえ、長大でいりくんでおり、長い難しいセリフについていくのは大変でした。漫画であらすじとポイントのいくつかがわかったとはいえ、原作の小説に取り組もうということにはつながりませんでした。
しかし、目を開かれる思いを与えてくれた漫画「神聖喜劇」からしても、原作は読みこなせる人にとってまことに手ごたえのある小説であることは間違いないようです。漫画ばかりでなく、小説ももっと読まれてほしいものだという気持ちはしっかり刻み込まれました。
漫画版神聖喜劇(原作もそうなのでしょう)は、太平洋戦争のはじまった1ヶ月くらいあとの1942(昭和17)年はじめからの3ヶ月、長崎県対馬要塞での新兵東堂太郎(24歳)の遭遇した事態と彼の対応を中心にすえた内容です。私見ですが、戦前の日本軍隊の「いびつさ」を、徹底的に告発するものとなっているところが、特色といえば特色、特徴といえば特徴と思われます。
第1巻で中条省平氏は、「神聖喜劇」は、ミステリーであり、冒険小説であり、恋愛小説であり、ユーモア小説であり、思想小説であり、そうした側面をすべてひっくるめて、バルザックのいう「人間喜劇」であると言っています。そして漫画はその醍醐味をみごとに浮き彫りにしているそうです。
私は、出だしから緊迫することになっていった、東堂と上官たちの「知りません」「忘れました」に関するやりとりが印象に残りました。新兵に「忘れました」と答えさせなれさせていくやり方に疑問を持ち、「知りません」と答えたことから質問していくことになりました。回答に対して「知りませんの禁止」と「忘れましたの強制」は、きちんとした基準規範にも根拠のないものであることが明らかになっていくのです。それでいてその間違いを正さないところが「軍隊」なのです。
話の面白さ、漫画の面白さをひさしぶりにたんのうする機会となりました。難しいセリフをかみくだこうと努力するのも面白いものでした。
以上 (UT) 070713
2007年07月01日
カムイミンタラ2007年7月号公開しました
ウェブマガジン カムミンタラ 2007年7月号(第16号 通巻136号)公開しました。
特集は、道内在住の映画監督藤本幸久さんと今制作中の「アメリカ −戦争する国の人々」(仮題)についてです。ずいそうには、はた万次郎さん、吉田三千代さん、河田充さんに登場いただきました。
藤本さんの映画づくりが進行中ということをたまたま知ったことが、特集でとりあげてみようかということになり、7月号特集「声をあげるアメリカ市民 −藤本幸久『戦争をする国の人々』を撮る」で実現しました。なにしろアメリカ現地取材の映画に関することをとりあげるのですから、特集としては異色といえば異色。藤本さんの思いと映画の骨格がうまく伝えられるものとなっているでしょうか。読者の判断を待ちたいところです。
藤本さんは、イラク戦争を続けている国アメリカが、国民に対して、どれほどの無理をおしつけているか、カネの面でも人の面でも戦争を続けられない状況になっているかを、取材の中で見出すこととなりました。そして老若男女と問わず、さまざまな市民が、被害者になることにも加害者になることにも、異議申し立ての声と行動を起こしていることも見出しました。それは資料としての予告編にも表れています。
映画が問いかけるだろうものとして、アメリカ市民の異議申し立てを、海をへだてたわれわれがどう考えるか受け止めるかがあります。現在制作中の映画が内容濃くできあがってほしい、それを多くの人が観てほしいものだ、との気持ち、特集がまとまっていく中で持つことになりました。
以上 (室長) 070701
特集は、道内在住の映画監督藤本幸久さんと今制作中の「アメリカ −戦争する国の人々」(仮題)についてです。ずいそうには、はた万次郎さん、吉田三千代さん、河田充さんに登場いただきました。
藤本さんの映画づくりが進行中ということをたまたま知ったことが、特集でとりあげてみようかということになり、7月号特集「声をあげるアメリカ市民 −藤本幸久『戦争をする国の人々』を撮る」で実現しました。なにしろアメリカ現地取材の映画に関することをとりあげるのですから、特集としては異色といえば異色。藤本さんの思いと映画の骨格がうまく伝えられるものとなっているでしょうか。読者の判断を待ちたいところです。
藤本さんは、イラク戦争を続けている国アメリカが、国民に対して、どれほどの無理をおしつけているか、カネの面でも人の面でも戦争を続けられない状況になっているかを、取材の中で見出すこととなりました。そして老若男女と問わず、さまざまな市民が、被害者になることにも加害者になることにも、異議申し立ての声と行動を起こしていることも見出しました。それは資料としての予告編にも表れています。
映画が問いかけるだろうものとして、アメリカ市民の異議申し立てを、海をへだてたわれわれがどう考えるか受け止めるかがあります。現在制作中の映画が内容濃くできあがってほしい、それを多くの人が観てほしいものだ、との気持ち、特集がまとまっていく中で持つことになりました。
以上 (室長) 070701