カメラマン沢田教一さん(1936−1970年)が、1965年9月に撮影した写真「安全への逃避」は、66年に米ピュリツァー賞を受賞しました。
「安全への逃避」は、ベトナム中部で必死に川をわたる母親2人とその子供たち3人が写されています。ベトナム戦争が進行するなか、戦火のなまなましさを伝える印象的な写真です。沢田カメラマンの評価をいっぺんにあげました。当時私自身にも、強いショックを与えたこと、その記事でよみがえりました。
ベトナム戦争は、アメリカによる大義なき戦争でした。米軍による枯葉剤の散布は、いまなお深刻な被害を与えています。これは米軍兵士にも大きな被害を与えたものであったこと、あとではっきりしました。戦争自体は、「南ベトナム政権」を支えると称した米軍が敗北撤退することで終結、南北ベトナムの統一と今につながっています。
9月20日朝日新聞朝刊、柴田直治記者が、そのときの子供たち、アインさん(56歳)、リエンさん(49歳)兄妹と、ホエさん(43歳)の近況を報じていました。それぞれの母親はすでに亡くなりましたが、3人は健在、元気に写真に写っていました。ほっとさせる記事でした。

