2006年08月24日

おすすめします 沢田猛「カネト −炎のアイヌ魂」

沢田猛「カネト −炎のアイヌ魂」(ひのくま出版 1983年刊 本体価格1500円+税)は、1983年出版以来、ロングセラーを続けています。静岡県の出版社によるアイヌを主人公とした児童文学のノンフィクションです。

著者の沢田さんは、新聞記者として静岡支局も勤務していました。その間の1980年に、鉄道建設に伴うアイヌ測量隊の話を聞いたことが、きっかけとなりました。愛知県と長野県を結ぶ鉄道が完成するためには、難所天竜峡の測量と工事が不可欠でした。それは1932(昭和7)年に達成されたのです。完成に貢献したアイヌ集団の存在とリーダーの川村カネトの存在が、現地でも埋もれていた状態だったのです。そのことを残念に思う本田さん、今村さんといった人の歴史の掘り起こしと、戦後になっての記念事業への川村さんの北海道からの招聘がありました。

沢田さんはそれらのことに深い印象を受け、生前の川村さんと会う機会がなかったにもかかわらず、たんねんな取材調査で、本としました。工事にとりかかる立場になるカネトさんの旭川での生い立ち、技術者としての成長も、良くまとめられています。その川村カネトさんは、旭川市の川村カ子ト(カネト)アイヌ記念館を建設し、子供さんが、それを引きついていまにいたっています。

9月1日公開予定、ウェブマガジン・カムイミンタラ9月号特集が、「民族文化の伝承を進取の気性で 旭川・川村カ子トアイヌ記念館」です。あわせお読みいただければ幸いです。

以上 (UT)
posted by kamuimintara at 07:45| 北海道 ?J| Comment(0) | TrackBack(1) | おすすめします。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする