2009年06月27日

おすすめします 「運命の人」第4巻がでました

山ア豊子さんの小説「運命の人」が単行本の第4巻が出版されて、完結しました。

舞台は急転して、沖縄です。ぼろぼろになった主人公、元新聞記者弓成は、そこで大きく自分をとりもどすことになります。

作者は、弓成と、彼をとりまく人々(現地の人、そして家族など)とに、未来を託す気持で、小説を閉じようとしているように思われます。現実は過酷でも、それに立ち向かうすがすがしさが、余韻として残された作品です。

内容詳細は、手にとって読むことでご確認ください。

沖縄密約は30年たって証拠文書の存在が、米国から発見されました。日本人歴史研究者に手によるものです。それも描かれています。

取材対象者の多さ幅広さ、綿密な資料収集、作品の厚みを支えているものになっています。第4巻の巻末のリストは圧巻です。

以上 (UT) 090627
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2009年06月12日

お知らせ ハングル版「時代とわたし 三浦綾子」

カムイミンタラ1986年5月号(第14号)特集「時代とわたし 三浦綾子」は、アーカイブズとして公開していますが、英語版を作成し、あわせて公開もしてきました。

このたび、三浦綾子記念文学館の協力もあり。翻訳者により、ハングル版での公開も行うことになりました。現在最終段階に入っています。

予定では早ければ6月下旬、遅くても7月には公開となります。

この作業と準備のため、さらに引き続くこともあるため、通常の次号は発行は延期といたします。恒例ですと、次号(148号)は7月1日予定ですが、読者の皆様にはご理解をいただきますよう、お願い申し上げます。

以上 (室長) 090612

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2009年05月29日

おすすめします 山崎豊子「運命の人」

月刊誌文藝春秋に、作家山ア豊子さんが、2005年1月号から2009年2月号まで連載していた「運命の人」が、文藝春秋社より全4巻の単行本として出版されています。5月末で3巻まで、6月に4巻がでて完結予定です。

月刊誌に連載中に気づき、飛び飛びですが読んでいました。完結もすぐ知らず、掲載されていないので、終わったのかまた期間をおいての継続かと、2月3月勝手に思っていました。

それが完結していて、4月から単行本として出版されました。おかげで、各号で機会のあるかぎり読んだものを、まとめて読めることとなりました。そうしてみると、連載で読んだ印象以上の読みごたえとなりました。ストーリーが面白い、主人公などの登場人物がじつに個性的です。事実をもとにしたフィクションですが、掘り下げた取材の上に、作者の思いがあふれた渾身の力作になっています。残りの4巻を首を長くして待っている心境です。

「文藝春秋」6月号に、山アさんが「『運命の人』と私」と題して談話を寄せています。そして読売新聞5月13日朝刊文化欄で、「沖縄の痛み 書ききる責務」とのインタビュー記事がでました。両方を読んで、山アさんという人、思いをようやく少しわかる気持になりました。

今84歳の作家が10年かけての「運命の人」、国家権力がどのようなものか、取り上げたことについてはそれでよいのかという、痛烈な声を滲ませたものになっているかと受け止めました。

知るべきことを知らず、無関心でいることは、自分もとんでもないことに巻き込まれている可能性があることに、気づかせてくれました。私でいう「沖縄密約事件」にもっと注意をはらいたいと思いました。

今年の特記される出版のひとつになるのではないのでしょうか。面白さもばつぐん、多くの人に読まれてほしいものです。

以上 (UT) 090529

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2009年05月07日

がんばっています「かもい岳の斉藤博さん」

カムイミンタラ1990年3月号(通巻37号)特集が、「ジュニアスキー選手を育てる 歌志内」でした。かもい岳レーシングの斉藤博さんを取り上げています。紙媒体のときの特集ですが、ウェブマガジン カムイミンタラのアーカイブズで読むことができます。

その斉藤さん、日本経済新聞5月5日号の1面連載「世界この先」第3部みえてきたもの第2回「再生への苦闘」で、登場していました。市直営のスキー場運営を引き受け奮闘している姿と発言です。

「アルペンスキーの選手だった斉藤博(60)は、1972年に市直営で開設されたかもい岳スキー場の経営を07年から任されている。業績は一進一退。楽ではない。元選手の斉藤は自らに問いかける。『ケガをした選手は人一倍努力し、頭を使うじゃないか』」

以上 (室長) 090507
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2009年04月30日

カムイミンタラ5月号公開しました

ウェブマガジン カムイミンタラ2009年5月号(第27号 通巻147号)を公開しました。今号の特集は、北海道アイヌ協会です。4月から名称を「アイヌ協会」変更し、昨年の国会決議以降の新しい段階に対応しようとしています。至る経過を含め、これまでを振り返る内容です。

今回の特集、外務省より、洞爺湖サミット時の写真を提供いただきました。取組んできたことがどのように評価されているのかを、国際的にもどのようであるか、象徴するものといえる写真です。要望にご理解いただき対応してもらいました。改めて付記させていただきます。

随想は、亀貝一義さん、木立真理さん、内山博さんから寄稿いただきました。それぞれの思いがこもった内容です。

5月号、お読みいただければ幸いです。

以上 (室長) 090430

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2009年04月14日

おすすめします 仙波敏郎「現職警官『裏金』内部告発」

現職警察官として、愛媛県警の「裏金」を告発した仙波敏郎さんが、この4月講談社より自身の体験をまとめた「現職警官『裏金』内部告発」を本として出しました。

「2009年(平成21年)3月31日、私は満60歳の定年を迎え、42年間の警察官人生にピリオドを打った。思えば、波乱に満ちた42年間であった。(中略)
警察官としての職務を全うし、誰にも恥じることなく、市民の安全を守るために第一線の現場に立ち続けてきた私に辞める理由などひとつもない。そもそも組織的な裏金づくりをやめていれば、私が告発会見をする必要はなかった。本来、辞めるべきは職権を濫用し、不正に手を染めた悪人たちであって、私ではない。
いくら幹部たちが私を辞めさせたいと思っても、正当な理由がなければ辞めさせることはできない。愛媛県警が最後まで私を辞めさせることができないのであれば、それは、私が言ってきたことが
正しく、一警察官として果たすべき責務を全うしたからだと正々堂々胸を張ることができる。そのとき初めて、私の『正義』が満天下に証明されるのだ。
だからこそ定年まで戦い続け、勤め上げることが重要だった。定年退職は、私にとって正義を貫いたことの証、勲章のようなものだと思っている。」(プロローグ −36年間の孤独な闘い)

「この本をまとめる過程で、『人間は1人で生きているわけではない』と改めて感じた。その気づきがなければ、私は怒りだけを持って退職しただろう。定年の日に感謝の気持を胸に警察を去ることができるのは、支えてくださったみなさんのおかげだ。」(エピローグ −友への誓い)

「事実は小説よりも奇なり」にふさわしい内容です。そのまま警世の書であると言っても過言ではないでしょう。そして登場する人間の暖かさ、すばらしさ、仙波さんもそれらの人々とも出会い(家族もふくめて)を経て、自らの成長するなかで筋を通してきました。そのことがじつにわかる内容にもなっています。ひとりでも多くの人に手にとって読んでいただきたい本です。

なお、警察の裏金問題の口火を切り、裏金問題に手を染めることを拒否していた仙波さんの実名告発の遠因ともなったのが、北海道警察の裏金実名告発(退職後でしたが)とその後の解明を求める運動でした。ウェブマガジン2005年11月号特集の「草の根の声を知事と同議会に」が北海道でも警察裏金追及の動きを紹介しています。

以上 (UT) 090414




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2009年03月31日

小菅正夫旭山動物園園長、現職最後のワンポイントガイド

3月31日、小菅正夫旭川市旭山動物園園長が旭川市職員として定年の日をむかえました。この日、現職としては最後になる、売り物のひとつワンポイントガイドを自ら行いました。総合動物舎のところで、カバやキリン、サイ、ダチョウなどを、1時間弱ものたっぷりしたガイドでした。

今全国から注目される「行動展示」の旭山動物園、それをつくりあげたのはなんといっても職員の夢と力、その先頭にたってきたのが小菅正夫さんでした。獣医として入園し、結果として天職を得たことにもなりました。今後は名誉園長として、引き続き活動をつづけます。

かって隔月刊の小冊子カムイミンタラ2003年7月号特集で、旭山動物園を取り上げました。「動物いきいき、人間ワクワク 旭川市旭山動物園」です。現在に至る歩みのなか、その当時の小菅さんをはじめとする旭山動物園の意欲的な活動を取り上げたものです。現在ウェブマガジン カムイミンタラのアーカイブズで、その特集お読みになることができます。

以上 (室長) 090331
posted by kamuimintara at 18:28| 北海道 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月29日

おすすめします ノーマ・フィールド「小林多喜二 −21世紀にどう読むか」

シカゴ大学教授ノーマ・フィールドさんが「小林多喜二 −21世紀にどう読むか」を岩波新書から出版しました。

ノーマさんは、「ウェブマガジン カムイミンタラ」の取材に応じ、それは2005年9月号(第5号 通巻125号)特集「ノーマ・フィールドさん小林多喜二を語る 多喜二の『未完成性』が問いかけるもの」になりました。母親が日本人、その縁が北海道小樽市につながっている人でもあります。日本文学の古典の研究者としての歩みの中で、明治以降の近代日本文学へも関心を広げ、小樽にも滞在して小林多喜二にもその目が及ぶことになりました。プロレタリア文学者とされる小林多喜二を、w幅広い視野で斬新な提起も含まれたとらえかたをしており、また作家像を暖かくとらえているところは、カムイミンタラ特集でもうかがえるものとなっています。

今回の岩波新書、これまでのノーマさんの到達点あるいは集大成ともいうべき中身の濃い内容のものとなっています。

最初と最後にあたるプロローグとエピローグのなかで、3部構成の本文と違って、小林多喜二を「多喜二さん」「あなた」と呼びかけています。いくつかのノーマさんが体験したエピソードから、小林多喜二がどのように目にとまり、対象として大きくなっていったことがふれられています。そして、多喜二について言われてきたこと、それらへの自分の観点を、要領よく示しています。本文を理解し、手引きとするのにふさわしいスタートとしめくくりです。

3部構成の本体は、多喜二の生涯、作品の分析、それにとどまらず、戦前戦後の多喜二にかかわる論争についても筆は及んでいます。これまでも多喜二とプロレタリア文学に関しての論争、党派性、「政治の優位性」といったことへも踏み込んだものです。自身の意見もそういったことに対していねいに言及されています。

小林多喜二の改めての評価につながる近年の新しい大きな一石は、三浦綾子さんの小説「母」でした。ノーマさんは、違う形ですが、改めて新しい一石を投じたといっても過言ではないでしょう。それにしてもコンパクトな百科全書といっていい、広さを持った内容です。到達点論点なども俯瞰もでき個別なことにも行き着ける内容になっています。一里塚を打ち立てたといってよいかもしれません。これからは多喜二を知ろうわかろうという意欲のある人には、どうあっても通らなければならないものとして位置づけられるのではないでしょうか。どこの道からでもノーマさんのところからがいまのところ一番鳥瞰も俯瞰もできるものとして。

さらに高くも低くもなく、多喜二の目線からのとらえかたに意を注いでいます。なお豊かさを受け止めさせる裏打ちがされているのです。不毛な荒野が広がっている風景ではないのです。田口タキへの手紙から出会ったノーマさんの旅と歩み、この見事な一里塚をしめすところまできたのです。

以上 (UT) 090329





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2009年03月15日

カムイミンタラ2009年3月号公開しました

ウェブマガジン カムイミンタラ 2009年3月号(第26号 通巻146号)公開しました。今回取材などの都合で、3月11日からです。

特集は、「名古屋で結実した自衛隊派遣意見裁判 北海道訴訟(箕輪訴訟)が終結」です。2月28日開催された北海道訴訟原告団解散式もかねた集会の模様もふくめて、北海道訴訟を振り返る内容です。

随想は、鎌田康雄さん、冨田佳子さん、植田惇慈さんにご寄稿いただきました。じっくりお読みいただければ幸いです。

紙媒体の「カムイミンタラ」、ウェブマガジンとして同じように隔月発行を続けてきてからでも3年以上経過することとなりました。ウェブ世界の進化変化もその間めざましいものがあります。そのことを考えると今の形どうであろうかという気持ちも持つようになりました。

以上 (室長) 090315
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2009年02月19日

3月号公開予定のお知らせ

ウェブマガジン カムイミンタラ は隔月の発行です。大体はその月の1日公開を目安にしています。今回、2009年3月号ですが、特集取材の都合上、3月10日予定としております。

内容の濃いものをお届けするためのやむをえない措置です。ご理解をいただき、お待ち下るようお願いいたします。

以上 (室長) 090219
posted by kamuimintara at 13:55| 北海道 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする